2012年12月
先週末、オリジナルのジャズバンド、The Archi-tet(アーキテット)でレコーディングしました。幸いにもLPレコードにして頂けるというお話で、来年の6月頃にリリースされる予定です。
思えば、音楽を始めた理由は、何よりも作曲する事が好きだったからでした。演奏も好きだし楽しいけど、何よりも自分がかっこいいと思うものを作り出し、人に聴いてもらいたいというのが、僕のゴールです。今もその気持ちは変わらず、正直自分は演奏家であるというこだわりよりも、とにかく作り出したいという気持ちの方が強いのです。
なんだかんだ忙しかったりで、昔ほど頻繁に生み出せていないけど、常に自問自答し続ける中、生み出すものに満足できるようになりました。そして今回のレコーディングは、なんとも贅沢な環境でさせて頂き、この上ない幸せです。全部で10曲録りました。うち、2曲は日本を題材にした曲です。(一つは、伝統芸能”狂言”をテーマにした曲、もう一つは、我が故郷鳥取を歌ったと言われている民謡の”ふるさと”)中には数年暖めてきて、ようやく一つの完成系になった曲もあります。
30代半ばになり、社会的責任やら思想やら、いろいろ逃げては行けない事が多いですが、幸運にも音楽を続けている自分は、きっと音楽を続けなければいけないのだと思っています。何度考えても、うまく言葉では言えないのですが、なんだか目に見えないものに立ち向かって音楽を続けて行く事が、芸術なのではないかと。そこに少しでもドラマを感じて頂ければ幸いです。そして同時に、そんな難しい事を気にしないで、楽しんでもらえる音楽でもあってほしい。